「やらなければいけないのは分かっている。でも、なかなか始められない」
就職を目指して訓練している方の中には、このような経験がある方もいるのではないでしょうか。
応募書類を作らなければならない。資格の勉強をしなければならない。仕事に取りかからなければならない。
頭では分かっていても、最初の一歩が重く感じることがあります。
そんなときに役立つ考え方の一つが、「とりあえず5分だけやってみる」という方法です。
「5分ルール」とは?
心理学や認知行動療法の領域では、「Five-Minute Rule(5分ルール)」と呼ばれる方法があります。
方法はとてもシンプルです。
「最後までやろう」と考えるのではなく、まず5分だけ取り組んでみる。
そして5分経ったら、そこでやめても構いません。
たとえば、
「履歴書を完成させる」
「履歴書を開いて5分だけ書く」
と考えるだけでも、心理的なハードルは下がります。
「資格の勉強を1時間する」ではなく、「テキストを開いて5分だけ読む」でもいいでしょう。
重要なのは、最初から大きな成果を求めるのではなく、行動を始めることです。
障害者雇用では「できる・できない」の二択にしない
障害の特性や、その日の体調などによって、集中力や意欲に波が出ることがあります。
そんなとき、
- 今日は集中できないから何もしない
- 1時間できなかったから失敗した
- 最後まで終わらなかったから意味がない
と考えてしまうと、行動するハードルがさらに高くなることがあります。
0分か60分かではなく、「まず5分」という選択肢を作ってみましょう。
運動なら
「ランニングをやってみる」⇒「まず5分だけ歩いてみる」
就職活動なら
「完全に書類を作成する」⇒「5分だけ求人サイトを見る」
面接対策なら
「面接練習を1時間する」⇒「自己紹介だけ5分練習する」
資格勉強なら
「今日は30ページ進める」⇒「5分だけテキストを読む」
このように、やるべきことを小さく分解すると、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
「5分できた」ことも立派な前進
ここで大切なのは、5分経ったときに「もっとやらなければ」と自分を追い込まないことです。
5分で終了しても構いません。
一方で、「もう少しできそうだな」と思ったら、そのまま10分、20分と続けてもいいと思います。
「5分しかやらない」のではなく、「5分から始めてみる」ことがポイントです。
やる気が出てから始める必要はない
私たちはつい、
- やる気が出たら勉強しよう
- 調子が良くなったら就職活動をしよう
- 集中できる日にまとめてやろう
と考えてしまうことがあります。
しかし、毎回やる気が出るまで待っていると、なかなか行動を始められないこともあります。
そんな日は、目標を思い切って小さくしてみてください。
「今日は5分だけやってみよう」
それで十分です。
まとめ
- 最初からすべて終わらせようとしない
- まず5分だけやってみる
- 5分で終えてもよい
- 続けられそうなら、そのまま続ける
- 「できなかった」ではなく「5分できた」と考える
「やる気が出ないからできない」と感じたときは、目標が大きすぎないかを一度見直してみましょう。
5分だけならできる。
その小さな一歩が、仕事や就職活動を続けていくきっかけになるかもしれません。

