2026年7月から、企業の障害者法定雇用率が2.7%に引き上げられました。
「これで求人が増えるかもしれない。」
そう期待している方も多いと思います。
実際に、障害者雇用を始める企業や、採用人数を増やす企業が出てくることが期待されています。
一方で、企業で働く方からは、次のような声もあります。
- 受け入れる体制を作る余裕がない
- 指導する人も忙しい
- 長く働いてくれる人を採用したい
- 障害があることよりも、職場に定着してくれるかが心配
これらの声を見て、「就職は難しいのかな……」と不安になる必要はありません。
むしろ、企業が何を大切にしているのかが分かる貴重な情報だと考えてみてください。
企業が見ているのは「障害名」ではありません
〇〇障害があるから採用しない。そんな企業ばかりではありません。
企業が知りたいのは、「この人は、安心して一緒に働けるだろうか」ということです。
そのために見られているのは、例えば次のような点です。
- 毎日決まった時間に通えるか
- 体調が悪くなったら相談できるか
- 分からないことを一人で抱え込まないか
- 自分の苦手なことを理解しているか
- 必要な配慮を説明できるか
これは、特別な能力ではありません。就労移行支援で日々取り組んでいることばかりです。
「できないこと」ではなく、「どう工夫しているか」
障害があると、苦手なことがあるのは自然なことです。
大切なのは、「苦手だから働けない」ではなく、「苦手だから、このように工夫しています」と伝えられることです。
- 疲れがたまる前に休憩を取る
- メモを活用する
- 不安が大きくなる前に相談する
- 生活リズムを整える
企業は面接で何を見ている?質問の約4割は「障害・体調」に関する内容
障害者雇用の面接では、資格やパソコンスキルだけでなく、「安心して長く働けるか」が重視されます。
実際に障害者雇用の面接内容を分析すると、質問の割合は次のような傾向があります。
| 質問テーマ | 割合(目安) |
|---|---|
| 障害・体調・病歴 | 約40% |
| 職歴・退職理由 | 約25% |
| 在宅勤務・在宅環境 | 約20% |
| 志望動機・企業理解 | 約10% |
| 自己PR・強み | 約5% |
この結果から分かるのは、多くの企業が「何ができるか」よりも、「安心して働き続けられるか」を重視しているということです。
焦る必要はありません
雇用率が上がったからといって、急いで就職しなければならないわけではありません。
就職はゴールではなく、スタートです。
大切なのは、「長く働き続けられる会社に出会うこと」です。
そのためには、今の訓練を一つずつ積み重ねることが、結果として一番の近道になります。

