
就労移行支援の現場で、多くの利用者さんを見ていると感じることがあります。
それは、特別な才能がある人だけが就職できるわけではない、ということです。
むしろ、最終的に安定して就職し、長く働き続ける人は、「当たり前のこと」を地道に続けている人です。
では、就労移行支援における「当たり前のこと」とは何でしょうか。
一番大切なのは「素直にアドバイスを聞くこと」
就労移行支援事業所には、これまでの多くの経験や情報があります。
当然ですが、利用者本人よりも、数多くの就職事例や失敗例を見ています。
そのため、
「まずは生活リズムを整えましょう」
「今は資格よりも安定が大切です」
「面接ではこう伝えた方がいいです」
「その考え方は企業側に誤解されやすいです」
こうしたアドバイスには理由があります。
しかし、なかなか上手くいかない人ほど、
「でも自分は違う」
「それは自分には当てはまらない」
「自分のやり方でやりたい」
となってしまうことがあります。
もちろん、自分の考えを持つことは大切です。
ですが、まずは一度、素直にやってみる。
これが本当に重要です。
就職する人は「特別な人」ではない
実際に就職していく人を見ると、共通点があります。
* 挨拶をする
* 報告・相談をする
* 生活リズムを整える
* 指摘を受けたら改善しようとする
* 小さなことを継続する
どれも「当たり前」のことです。
でも、この当たり前を継続するのは簡単ではありません。
特に精神的な不調や発達障害、生きづらさを抱えている人にとっては、とても大変なことです。
だからこそ、毎日訓練するだけでも価値があります。
「すごい努力」より「基本を続ける力」
資格をたくさん取ることよりも、毎日安定して来れること。
完璧な受け答えをすることよりも、わからないことを相談できること。
難しい知識を覚えることよりも、アドバイスを受け入れて改善できること。
企業が見ているのは、実はこういう部分です。
特に障害者雇用では、
「長く安定して働けそうか」
「周囲と協力できそうか」
「報告・相談ができるか」
を重視する企業が非常に多いです。
素直さは「才能」
就労移行支援では、能力が高い人よりも、素直な人の方が伸びます。
なぜなら、素直な人は改善スピードが速いからです。
最初は苦手なことが多くても、
* アドバイスを聞く
* 実際にやってみる
* 振り返る
* 修正する
これを繰り返せる人は、少しずつ成長していきます。
逆に、どれだけ能力があっても、周囲の意見を全く聞けない人は、就職後に苦労しやすくなります。
最後に
「当たり前のことをする」
言葉にすると簡単ですが、実際にはとても難しいことです。
だからこそ、できる人は信頼されます。
そして、その積み重ねが、就職や定着につながっていきます。
就労移行支援を利用している方に伝えたいのは、
特別なことをしなくてもいい。
まずは、当たり前のことを一つずつ積み重ねていけばいい。
そして何より、
「素直にアドバイスを聞いて、一度やってみること」
これが、就職への一番の近道だと思います。
