職場定着支援とは
障がいのある方が就職した場所や業務内容に慣れ、長く安定した就労ができるよう支援することです。職場定着支援を利用したほうが定着率が高いと言われています。
障がい者の離職率
2018年の障害者雇用促進法改正により、働く障がい者が増加している一方、離職率も比例して増加傾向です。とくに、精神障がい者の一年後の定着率は50%をきっています。
障害名 | 3ヶ月後の定着率 | 1年後の定着率 |
身体障害 | 77.80% | 60.80% |
知的障害 | 85.30% | 68.00% |
精神障害 | 69.90% | 49.30% |
発達障害 | 84.70% | 71.50% |
厚生労働省が行った調査によると、障がい者の離職率は3ヶ月以内で15~30%、1年後で30~50%、障害を持たない人の平均離職率は8.6%とされています。
この数字を見ると、障がい者の離職率がいかに高いかがわかります。
離職理由
少し古い資料になりますが、厚生労働省発表の障がい者雇用実態調査の結果です。
参考サイト:図表1-1-38 精神障害者の離職の理由(個人的理由)(複数回答)
職場の雰囲気や人間関係が合わない、仕事内容が合わない、作業に適応できないと感じが多いようです。
職場定着する為に必要な事
当事業所の利用者様や見学にいらっしゃった方の話を聞いていると、職場になじめない、人間関係がうまくいかないと感じ離職される方が多いように感じます。
ただ詳しく話を聞いてみると、困った時に相談する相手、話をする相手がいれば離職せずに済んだのではないかと思う内容も多々あります。
例えば、元当事業所、就労移行支援利用者のAさん(現在は就労定着支援利用中。職場定着2年1ヶ月)は自分ではコミュニケーションがとても苦手で、今まで職場では人間関係がうまくいかずに離職してきたと初めてお会いした時に話をしてくれました。
Aさんとは就労移行支援利用中に前職でのつらかったこと、乗り越えられなかった事を詳しく聴き、同じような事が起きた時にどう対処していくことが最善かを一緒に考える面談の時間をたくさん取りました。
面談の中で、私(支援員)は、同じような経験をした時に自分自身のとった行動、工夫などをAさんに話すことがありますが、Aさんはそういう思考、工夫の仕方は自分自身では思いつかなかったそうで就労した後の参考にしてくれているそうです。
就労後も、困ったことがあるとすぐに連絡をくれ、どういう対処をすると良いのかを一緒に考えて話し合っています。最近では、会社内にも困りごとを相談できる相手もでき、自分自身でもうまく対処できるようになってきたそうです。
困ったことが起きた時に相談する相手がいるということは、とても大事な事です。就労支援をする中で、それは職場定着にとっても重要な事だと感じています。
今まで、お仕事が長く続かずに悩んでいる方、職場での人間関係に悩んでいる方、どうすれば安定して長く働くことができるのかを一緒に考えます!!気軽にご相談ください。
☎:【096-247-6686】